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ミックスファイト・ファンタジーとは

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ミックスファイト・ファンタジーとは

 言葉通りなら、男性と女性が戦うこと。競技によってミックスボクシング、ミックスレスリングなどと使い分けられる場合もあるが、主流を占めるのはミックスレスリング。同様の意味で“intergender wrestling”という言い方もある。
 では男性と女性が戦うことの意味やニーズはいったいどこにあるのか。

ミックスファイト・ファンタジーはマゾヒズムの一種

 ミックスファイト・ファンタジーとは「女性に対する敗北」による屈辱に性的快感を覚える男性特有の性癖である。マゾヒズムの一種といえる。そもそもSMはクラフト=エビングによって命名された。性対象に痛みを与えようとする傾向「サディズム(S)」と性対象から痛みを与えられようとする傾向「マゾヒズム(Ⅿ)」を指す。サディストが無意識で衝動的であるのに対し、マゾヒストは創造的なシナリオ(ファンタジー=幻想)を用意する、まさに演出家と主役を兼ねていると言われる。SM相互の欲求を満たすために安全を確保した上で合意の下で行われる疑似的行為がSMプレイである。

 ミックスファイト・ファンタジーは格闘であるからプレイにはリスクが伴う。SMクラブではこうした性癖を持つマゾヒストに対し、「M格闘」というメニューを用意している。これは女王様の安全を確保するために男性側の一切の抵抗を禁じるものである。一方で女性が格闘技経験者で一定のスキルがある場合は、男性の抵抗が一部許されるケースがあり、その場合は「相互格闘」「抵抗あり」などと呼ばれる。

ミックスファイト・ファンタジーはマゾヒズムの王道

 ミックスファイトはSMの中でどのような位置を占めるのか。管理人はまさにマゾヒズムの「王道」と考えている。通常のSMプレイでは最初に必ず一定の儀式(「ご挨拶」)を行う。SM関係がそもそも不自然なものであるため、SとMの役割をことさら確認する必要があるためである。ミックスファイトでは格闘による勝敗を通じて自然に上下関係が成立するため、儀式は不要である。ミックスファイトは最もリアリティのあるSMプレイといえる。

 なおSMの要素は「屈辱」「痛み」であるが、ミックスファイト・ファンタジーの場合は「痛み」より「屈辱」に重きを置いている。新宿のSMクラブでかつて活躍したR女王様はブログの中で、「(格闘プレイを求める客の場合、痛みより)痛いことをされるかも・・・という恐怖感や負けるはずのない女の人に負かされてしまう」という感覚のほうに重きを置いているように思うのですが、まぁ実際に、本当に痛みが好きなM男ももちろんいます。」とコメントしている。また、新宿のSMクラブE女王様も「SMスナイパー」の取材の中で、「(M格闘について)優しいのを求める人が多いんですよね。鼻血が出るまで殴られたいっていう人はあまりいなくて、殴られてる感じを味わいたいっていう人が多いですね」とコメントしている。

なぜミックスファイト・ファンタジーに性的興奮を覚えるか

 ミックスファイ・ファンタジーの性的興奮の源泉は「男らしさ」の象徴ともいえる「肉体的強さ」「戦いの強さ」の否定である。「男に負けるだけでも恥ずかしいのに、まして女に…」という感覚である。別の表現をすれば意外性(逆転)のエロチズムとも言える。また男女の格闘はもろ肌が密着することからも性的なものを連想させ、一種の社会的タブーともいえる。ミックスファイト・ファンタジーにはタブーを犯す快感もある。また、エログロナンセンスは万人の興味を引くと言われるが、ミックスファイト・ファンタジーは「グロ」「残酷さ」とも関係が深い。

 加えてミックスファイト・ファンタジーは様々な性癖を包含している。squeezing(締め付け), 顔面騎乗、足四ノ字などのsmother(窒息)、beat down(打撃等)、crushing(破壊)などである。もちろんフェティシズムの要素もある。さきのE女王は「痛みメインじゃなくて、女性と格闘技という皮を被って密着することが嬉しいみたいな人もいる。」とコメントしている。

ミックスファイト・ファンタジーの定義

 ミックスファイト・ファンタジーについて、「女性に対する敗北」と簡単に表現したが、より正確に「男性が女性と対等な条件の下で戦い、肉体的劣位性をもって敗北すること」と再定義したい。この点についてもう少し詳しく説明する。

必要条件1「男性が」

 この性癖の主体は男性である。

必要条件2「女性と」

 この場合の「女性」は生物学的な「女性」とイコールではない。「女性らしさ」に溢れる女性、英語で言えば、「feminine」「girly」な女性を意味する。具体的には、美貌、、プロポーション、肌の柔らかさといった外面的なことのほか、気遣い、言葉遣いなど精神的・内面的な部分も重要である。要するに社会的性差としての「男らしさ」の裏返しとしての「女らしさ」である。

必要条件3「対等な条件の下で」

 英語では、「fair」「equal」「competitive」といった形で表現される。「対等」については、さきのR女王様のコメントがわかりやすい。「スタートラインではふたりの立場が対等もしくは男が上という状況であることが大事で、その後立場が逆転して最後には完全に征服されるという流れが根本にある願望です。」

 敗北が「対等な条件の下で」もたらされることは当然のことながら屈辱感を高める。「対等な条件」の中には男性側が「本気」であることが含まれる。「手を抜いた」という言い訳が通用しない状況である。一方で女性側は必ずしも本気である必要はない。手を抜いた女性に敗れる方が当然ながら屈辱感は高まる。しかしながら女性側がミックスファイト・ファンタジーを有するとすれば、男性側が本気であることも必要な条件になる。

 「対等な条件の下で」は、「1対1で」と言い換えても良い。多人数同士のミックスファイト、1対多数のミックスファイトの場合でも、1対1の積み重ねにしておく必要がある。ただ、女2対男1という対戦は対等とは言いがたいが、リアリティはある。

必要条件4「戦い」

 広く「競い」とらえればあらゆる分野が該当する。かつては勉強や運動で女子に負けることも屈辱的であるとされた。古いSM小説では将棋や囲碁で女子に敗北するという話が取り上げられている。特にスポーツで女子に負けるのは屈辱的である。ここではさらに「戦い」として対象分野を「格闘技」に絞り込んでいる。これはレスリング、ボクシング、総合格闘技などのいわゆる「格闘技」はもちろん、喧嘩も入る。男性が女性に格闘技で敗れることは最も屈辱感である。

必要条件5「肉体的劣位性から」

 ただ、負けるだけではなく、戦い方、ギブアップを取られる技の種類など「負け方」に条件を付けている。多彩な技を駆使されるなど、テクニックに翻弄されて敗北するのではなく、肉体的に劣ってゆえに敗北するという意味である。「力でねじふせられる」「無理やり屈服させられる」といったイメージである。ミックスファイト・ファンタジーの興奮の源泉にある屈辱感は「男らしさ」の否定によってもたらされる。「男らしさ」の重要な要素は肉体的優位性である。

 なお「力」と「技」は相反するものではない。かつて極真空手の創始者大山倍達氏は「「技は力の内にあり」と述べたそうだ。力の裏づけがなければ技の効果もない。

必要条件6「敗北する」

 この性癖の終着点は女性の男性に対する勝利である。厳密に言えば「女性が男性を圧倒する」「女性が男性に暴力を振るう(痛めつける)」「女性が男性をいたぶる」とは異なる。

 ちなみに「ミックスファイト・ファンタジー」と非常に近い位置に「逆リョナ」という性嗜好がある。逆リョナは、女性が男性に暴力を振るう、痛めつけることに女性が快感を得ること、と定義されている(インターネットサイト「Black Onyx」)。「敗北する」ことがミックスファイト・ファンタジーの要件となるのは、この性癖の本質が「痛み」ではなく「屈辱」であるからだ。さらに「敗北する」について考察を深めると以下のパターンに分けられる。

ア レスリングの試合のようにポイントで上回る、又は判定で勝つ
イ 相手がギブアップの意思表示をする。
ウ 相手を不可逆的に拘束する。
エ KO、失神、死亡など客観的に戦闘不能の状態になる。

 アは第三者の判断で勝負が決まるのに対し、イは本人が敗北を自ら受け入れており、より屈辱的である。ウはいわゆるフォール勝ちであり、馬乗り(マウントポジション)が相応しい。エは当事者は意識はないものの、勝敗は歴然としており屈辱的である。

より興奮できるミックスファイト・ファンタジーを求めて

 さて、次に必要条件ではないが、より魅力的なミックスファイト・ファンタジーを成立させるため、より屈辱感を高める点から以下の要素も重要である。

ア 何度も負ける

イ ギャラリーの前で負ける
  この場合のギャラリーは知人、家族から不特定多数の観客まで幅広い。知人、家族の方が一般に恥辱が高められる。最近はスマホでの撮影や動画サイトへのアップなどがこれに代わる場合もある。

ウ 負けを認めさせられる
  敗北をあえて認めさせられる行為である。タップのほか、言葉で「ギブアップ」と言わされるなど。

エ 勝敗が決した後に屈辱的な行為を受ける
  女性が勝利のポーズをとったり、男性を踏みつけたり。鼻をつまんだり、離れ際にビンタを食らわせたりする行為も入るなどいわゆるSMプレイが行われるケース。勝負の後に引き続き行われるケースと時間をおいて行われるケースがある。かつて格闘プレイ好きなSMクラブの女王様から聞いたところ、格闘プレイを希望する男性は、戦った後、その3割程度がSMプレイに流れるとのこと。

オ 恥ずかしい(情けない)技や展開で負ける

カ 女性側も性的に興奮する。

ミックスファイトは人気がある

 新宿のSMクラブのM女王様はインターネットサイト「SMスキッパ―」コラムの中で様々なSMプレイを分析しているが、M格闘について次のように述べている。「このコラムで未だチャレンジしていないことがあります。それは、M格闘という一大ジャンルについて言及すること。」M格闘はSMプレイの中で最も人気のあるジャンルの一つである。

 かつてはミックスファイトを全面に押し出したCLUB-BOTEなどのクラブも存在したが、BOTEは閉店し、格闘プレイが得意であることを公言する女王様の数も減った。ただし、これは格闘プレイの人気が低下したのではなく、一部の客(「女王様潰し」リョナ的性癖を持つ客)のマナーの悪さに対するリスクヘッジと思われる。現在多くのSMクラブで「M格闘」をサービスメニューに入れている。格闘プレイサービスの裾野は広がっている。

 さて、ミックスファイトの本質を突き詰めて考察したものは、日本ではあまり見かけない。その中で管見の限り唯一のものは、奇譚クラブ昭和40年10月号に掲載された田代俊夫氏の投稿記事「蚯蚓のたわごと」である。この記事の分析は非常に論理的で、管理人の考え方に大きな影響を与えている。一方で海外ではいくつかのミックスファイト論があるのでおって紹介したい。
  

 
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コメント

よろしくお願いします(*^▽^*)

はじめまして!
せっかくリンクしていただいていただいていたのにお返しがすっかり遅くなってしまって申し訳ないです(><)
こちらからもリンクさせていただきましたのでご確認くださいませ★
(Fetish★FairyのHPの方も追々リンクさせていただきます。遅くなってすみません!)

『ミックスファイトファンタジー』とても考えさせられるテーマです。
ミックスファイトのサイトは多々拝見していますが、私たちのサイトとテーマは被るものが多いものの、少々考え方の違いも感じます。
でも、『ファンタジー』とつくだけでこんなにも近く感じられるのですね。
リアリティや『女性』というものに対してのこだわりは、うんうん、と頷きながら拝読いたしました(^^
私もこれから作品を作るときに、tsubasaさんの記事を参考にさせていただきたいと思います★
これからもどうぞよろしくお願いします♪

ひひる様

コメントありがとうございます。また、リンク有難うございます。貴サイトいつも楽しく拝見しています。
 「ミックスファイトファンタジー」という言葉は、この性癖について考察し、世間の理解を得る上でカギになると考えています。これからは特に男女の性差について真面目に(!?)考察していきたいと考えております。ぜひお楽しみにしてください!アドバイスもよろしくお願いします。
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プロフィール

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Author:tsubasa
『女神の愛』2017・春、最新刊(三和出版)に記事、イラスト掲載
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